ゴールデンウィークの前に、お店のお客様に羽毛ふとんのリフォームの
案内をハガキで送りました。だいたい、この時期あたりで寝具もこれま
での冬用をしまって、合掛やうすめの布団に切り替えるころですので、
羽毛ふとんをしまってしまう前にちょっとお使いの布団の状態を見直し
てみてはという案内でした。

羽毛ふとんを長く使いっぱなしでいるお客様はけっこういるようです。
10年くらい使っていれば、汗や脂で生地の汚れも目立つころ。なにより
中の羽毛のふくらみが本来のものではなくなっていることが多いです。
生地からの羽毛の吹き出しがあったりすれば、なおさらリフォームが
必要。新品同様に作り直してまた長く使っていただけます。

その案内ハガキと羽毛ふとんを持ってお店に来られた1組のご夫婦。その
羽毛ふとんを見て、すぐに「見たことがある」ものだと思いました。
某寝具メーカー製のかなり上等な羽毛ふとんです。生地も今一般に販売
しているものよりワンランク以上質の高い超長綿サテン。中のダウンは
ハンガリー産ホワイトグースのダウン99%表示(現在の基準では95%)

見たことがあるというより、販売した覚えのある羽毛ふとんでした。
奥様に確認したところ、「実家のそばにあったお店で、今はなくなって
しまったのですが・・」と僕が以前いた会社の店でした。やっぱり!
お店はチェーン店でしたので、僕がその店で販売したわけではないと
思いますが、その商品はよく覚えていました。

 結婚のときに親に連れられてお店で買ったもの、もう29年くらいたつ
そうです。それが目の前にある2枚の羽毛ふとんでした。こまめにカバ
ーを掛け替えて、ときに日に干して使っておられたのだと思います。
29年も使っていたとは思えないほどきれいで、ふっくらした状態でした。
結婚するときに「親に買ってもらったものだから、大事に使っていた」
だから、そろそろリフォームしてまた長く使っていきたいということ
でした。

高品質で高額の部類の羽毛ふとんだからということもありますが、でも
値段や品質がそこまで上等でなくても、大事に使っていた羽毛ふとんは
見ればわかります。

結婚するといっても、大げさに考えず、本人たちが気軽に買える寝具で
スタートするというのを否定するつもりは毛頭ありません。ただ昔婚礼
と呼んでいたころの寝具や家具など結婚時に持たせえてもらった調度品
には「親の思い」も確かに託されていたと思います。

「大事に使っていきたい」と思ってもらえる羽毛ふとんならすぐにゴミ
になるようなことはありません。今は支度のための結納金などもなくな
っているようですが、それはそれで意味のあったのだなあと思いました。

先日、展示会で行った寝具メーカーの社長と話していたら、「結婚した
息子がいつの間にかニトリで買っていた」と嘆いていました。笑い話の
ようですが、当人たちがネット通販で気軽に値段で調達するのが当たり
前の時代になってしまいました。

専門店の存在意義や販売員が商品を説明するのはセルフとは違う役目が
あることをもっと当の販売員たちが自負をもたなければいけないと思う
のです。結婚するときの寝具は親に少し援助してもらってもいいと思い
ますよ。できれば親子で寝具売場で、販売員の説明を受けて納得して購
入する場面が増えるといいなと思います。

これからの時代は低成長の世の中になるでしょうが、ちゃんとしたものを
「大事に使う」というのは社会的にもとても意味のあることになっていく
はずです。

結婚するときには、長く使える寝具を選びたい、選んでもらいたいと強く
思うのでした。

29yearsold_1
29年目の羽毛ふとんのリフォーム(before)

 
明日の日曜日は山中湖でハーフマラソンを走ります。これが今シーズン
最後の大会で、秋まではしばらくおやすみ。ゴールデンウィーク前の
ランニングで左のふくらはぎを軽い肉離れをやってしまい、あまり練習
ができていません。タイムは狙わず完走できれば上等くらいで無理せず
走ろうと思っています。

山中湖の新緑の中走るのはとっても楽しみ。もっと楽しみなのが終わっ
た後のビール(^-^)。明日は高校の同窓生6人で参加です。

厚生労働省が発表している人口動態統計の年間推計データで
平成23年(2011)までは婚姻件数及び婚姻率の年次推移がわかる。 婚姻件数の推移


ちなみに平成28年の婚姻件数は 62 万 1000 組、婚姻率(人口千対)は 5.0 と
推計される。

僕が社会人になってから34年になる。そのうち、寝具の販売を売場で
経験したのがほぼ半分の17年間、そして独立してネット販売をはじめて
17年がたった。この期間、ちょうど婚姻件数も一時的に増えて、以後
現在まで減少の一途をたどる。

今の結婚する世代はちょうど僕らの子どもたちの世代が中心である。

婚姻件数は減少してもゼロになったわけではなく、結婚するにあたっ
ては所帯道具はそろえるだろうし、毎日必ず使う寝具もどこかでなに
かを買っているはずです。でも、以前のような婚礼用の寝具はほとん
ど売れなくなってしまい、これにより寝具専門店では婚礼ふとんセッ
トなどが鎮座しているコーナーもなくなってしまった。

毎日使う必需品なのに。。
住居スペースは以前より若干でも広くなっているのに。。

なぜでしょう?

ライフスタイルが変わったのは言うまでもない。でも、それよりも
婚礼というのが両家の「礼」ではなく、どんどんカジュアルになって
しまったからではないかと思うのです。今では、結納も仲人もない
結婚する本人たちがよければ形式にはとらわれない。そして、形式
より暮らし方も本人たちにまかせるという親の寛容度が高いのが当
たり前の時代になったからではないでしょうか。

また、親たちの世代も形式にお金をかけてもらっても無駄が多かった
と振り返ることもあるのかもしれません。寝具は親にもたされたもの
の使わなかったりするくらいなら、高額の寝具の代わりに他のものを
買ってもらえばよかったとか。そんな思いもあって、あまり寝具選び
にまで親がつきあうこともなくなってしまったんじゃないかとも思う
のです。

ふたりがよければそれでいいからと。

あえて新しく買わなくてもそれまで使っていた寝具を当面使って新生
活をはじめるとういケースもあるでしょう。

また、今はいつでもどこかで安く買うことはできますからね。それは
それでいいのかもしれません。だから、僕もインターネットで通販を
はじめるときは「ふだん使うのに十分な品質なものをなるべく安く」
というポリシーではじめたつもりでした。今でも基本は変わりありま
せん。

結婚するにあたってそろえる寝具もそれでいいと思っています。

ただ、結婚という節目の新生活をはじめるときの寝具はやはり特別な
ものだったのでは? と思い直すことが最近ありました。
(つづく)


朝ドラ見てます?「あまちゃん」以来、すっかり毎朝見るのが日課になって
いますが、今の「ひよっこ」は久々にいい!毎日、朝のスタートで元気づけ
れられてます。

紅白の司会をやらされてしまったときはイマイチだった有村さんもこのドラマ
ではさすが本業の女優。あのきらっきらした表情がおじさんの胸を打ちます。

切ない場面も多いのですが、なにより切ないのは昭和のあの時代が、僕の娘
たちからしたら遥か昔の時代のお話になっていることです。僕が小学生になる
ころのころです。「昔はああだった」とは言わないようにして見てます(笑)



「婚礼ふとんという布団はありません」

というコピーをのせた新聞の折込チラシを今から20年くらい前に
作りました。そのときは、前の寝具販売の会社にいたときです。

それまでは、ずっと寝具専門店の大きな売上を占めていたのが

いわゆる「婚礼ふとん」でした。店舗の中でも婚礼用の寝具は

ふだん使いの寝具とは売り場も別フロアで、ずらっと展示して
あるのがふつうでした。

僕が大学を出て、30数年前に勤めはじめたころはまだ綿の組布団

もありました。側生地が正絹やどんすなどの着物と同じように

小幅の反物を縫製して綿入れした、いかにもの婚礼寝具です。

掛布団、敷布団が2枚づつ、座布団が冬用10枚、夏用10枚とか、

それに客用組布団が2組とか。いったいどこにしまえるの?

というくらいのボリュームでした。

それから、羊毛布団や化繊わたの布団、そして羽毛布団のセットが

が主流になりました。羽毛布団のセットは1組で5点セットが普通。

羽毛の掛布団、肌掛布団、それに羊毛わたの敷きふとんが2枚に枕。

1組で10万~20万円くらいはふつうにしてました。これを2組で

夫婦分です。婚礼の売上が23件あれば100万円くらいになること

も見込めました。

だから婚礼用の新しいすまいにそろえる寝具を購入するお客様を

確保するのが寝具専門店の命綱みたいなところがありました。

でも、それも時代とともにどんどんカジュアルになっていきます。

だいたい、若い夫婦の新居だって最初は狭いアパートやせいぜい

賃貸マンションがふつうですから、寝具ばかり置けるわけもあり
ません。

そんな形式的なセットの寝具でなくても、寝るのは間に合います。

だから、普段使い用の寝具からもっと合理的に選んでいただいても

いいんですよ。というのがチラシのコピーの意味するところでした。

でも、今ではもう「婚礼寝具」という概念がまったくなくなって

しまったようです。だから、それで食べていた寝具専門店は売る

ものを変えるか、買ってもらう人を変えないと商売が成り立たなく

なってしまったわけです。

寝具業界にあった「婚礼バブル」がはじけてしまったのですね。

(つづく)


日本ハムの大谷選手の活躍がしばらく見られそうにありません。
今年も娘との野球観戦は楽しみにしていますが、 交流戦ころまで
持ち越しになりそうです。 残念!

↑このページのトップヘ